国際結婚の「婚姻届」~書き方・証人・必要書類~

2020年7月30日更新

行政書士 佐久間毅

国際結婚 婚姻届 書き方
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■かんたん解説

>>  国際結婚を日本先行でするときと海外先行でするときとでは、婚姻届書き方証人の準備必要書類が異なります。

>>  国際結婚の婚姻届も、日本人同士の結婚と同じフォーマットの結婚届を使用します。

>>  国際結婚の結婚届も、日本人同士の結婚と同じく市区町村役場へ提出します。

■くわしく解説

国際結婚「婚姻届」書き方

国際結婚手続きと日本の配偶者ビザを日本有数レベルでお手伝いしている東京・六本木のアルファサポート行政書士事務所が、国際結婚における結婚届書き方をくわしく、わかりやすく解説します!

 

Ⅰ 国際結婚と婚姻届

Ⅰ-1 婚姻届を提出する役所

日本人同士の結婚と同じく、国際結婚をする場合も、日本の市区町村役場で手続きをします。日本先行の場合も、海外先行の場合も、日本側の手続きは市区町村役場で行ないます。

ただし海外で先に結婚をした場合の日本への結婚した旨の報告は、日本の市区町村役場だけでなく在外公館でも手続きが可能です(戸籍法41条)。

 

○戸籍法25条

Ⅰ 届出は、届出事件の本人の本籍地又は届出人の所在地でこれをしなければならない。

Ⅱ 外国人に関する届出は、届出人の所在地でこれをしなければならない。

 

○戸籍法41条

外国に在る日本人が、その国の方式に従つて、届出事件に関する証書を作らせたときは、三箇月以内にその国に駐在する日本の大使、公使又は領事にその証書の謄本を提出しなければならない。

 

戸籍法25条の条文でご確認いただけるように、国際結婚の場合の婚姻届は、日本人の本籍地または所在地、あるいは外国人の所在地で行なうこととなります。

なお所在地とは現在地のことを言い、住所地に限られない(したがって住所から離れた職場の近くとか旅先でも良い)とされてはいますが、本籍地または住所地の市区町村役場に婚姻届を提出するかたがほとんどですので、特別な理由がない限りはそうしましょう。

 

Ⅰ-2 婚姻届の入手方法

国際結婚で使用する婚姻届のフォーマットは、日本人同士の結婚の結婚届と同じものです。国際結婚用の特別なフォーマットがあるわけではありません。ただ国際結婚なので、書き方について日本人同士の結婚とは異なった独自の注意点がいろいろあるので後述します。

 

婚姻届を提出予定の市区町村役場に出向いてもらっても良いですし、ダウンロードすることもできます。

※市区町村役場で国際結婚に必要な様々な書類の確認をしにいくついでに、婚姻届の用紙をもらってしまうかたが大半です。

 

ダウンロード
婚姻届_札幌市役所提供_令和2年7月現在
札幌市役所が提供している婚姻届のフォーマットです。もちろん全国で使えますが、書式の変更は予告なく生じますので、必ず最新版であるか確認した上で使用しましょう。
婚姻届_札幌市役所提供_2020年7月現在.pdf
PDFファイル 116.6 KB

※婚姻届の印刷はA3の感熱紙でない用紙にします。


Ⅰ-3 創設的婚姻届と報告的婚姻届

国際結婚は、日本とお相手の母国の両方で成立させる必要がありますが、同時にすることはできないので、どちらの国の手続きを先にするのかを決める必要があります。

 

日本先行の婚姻手続きを行なう場合は「創設的婚姻届」、海外先行の婚姻手続きを行なう場合は「報告的婚姻届」を日本の市区町村役場で行ないます。

創設的か報告的かで婚姻届の書き方が違うので、日本先行で国際結婚手続きを行なうことが決まったらを、海外先行の場合はをご参照ください。

 

国際結婚された日本人のかたが自分でお相手の配偶者ビザを申請され、不許可になってみんビザ™にもちこまれることが多いケースが、交際期間が短い、収入面(継続性・安定性・額)に問題があるケースです。問題となりそうな人はご結婚前にきちんと解決しましょう(まだご結婚前であれば、交際期間などについて再考できるはずです。)。

 

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国際結婚 婚姻届

 

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また、国際結婚は両国で成立させる必要があります。いっぽうの国でのみしか結婚が成立していない状況は、他方の国ではまだ「赤の他人」で法的に中途半端な状態ですから、配偶者ビザは通常もらえません。国際結婚と違って配偶者ビザは様々な理由で不許可になりますので重箱の隅をつつかれても耐えられる書面を作成していく必要があります。

アメリカや欧州の方には移民法弁護士(immigration lawyer)といって、ビザの取得を弁護士に依頼することはごく当たり前の行為として定着しているのですが、アジア諸国などではまだ自力で徒手空拳でビザ申請をやりがちですから、日本人の方がきちんとフォローしてあげましょう。日本ではビザ申請は弁護士ではなく行政書士の仕事となっています。>>こちら

 

 

Ⅱ 日本先行で国際結婚手続きをおこなう場合(創設的婚姻)

国際結婚「婚姻届」書き方

ここでは、日本の手続きを先行させる場合について解説します。外国の結婚手続きを先にする場合は、後述のをご参照ください。

なお、結婚は両国で成立させないと「跛行婚(はこうこん)」という状態になり、配偶者ビザをもらうことはできません。

 

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Ⅱ-1 婚姻届の書き方

Ⅱ-1-1 婚姻届(創設的)の左側の書き方

国際結婚 婚姻届 書き方
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国際結婚の結婚届の書き方0:記入に使用する文字

 

国際結婚なので名前や住所の記載などに英字アルファベット本国の文字を使いたくなるかもしれませんが、「署名」を除いてはすべて日本文字(漢字、カタカナ、ひらがな)で書かなければなりません。

 

国際結婚の婚姻届の書き方1:氏名欄

 

結婚当事者である日本人の名前は、結婚の名前を、戸籍と同じ表記で記載します。

 

結婚当事者である外国人の名前は、カタカナで表記し、その下にアルファベットの併記を指導する市区町村役場もあります。

なお、中国人・韓国人などで漢字のお名前をお持ちの場合はカタカナではなく、正しい日本文字であれば漢字で記入できます。この場合は戸籍謄本にも漢字でお名前が記載されます。

ただし簡体字など正しい日本文字でないものは漢字であっても使用できません(市区町村役場の人が教えてくれますので悩む必要はありません。)。

 

ミドルネームがあるときには、氏ではなく名の後に続けてカタカナで記載します。氏と名の間には読点「、」を打ちますが、名とミドルネームの間には打ちません。

スペース又はそのまま続けて書きます。

 

 (例)ディアズメリー アリソン

 

国際結婚の婚姻届の書き方2:生年月日

 

日本人の生年月日は元号で書きます。外国人の生年月日は西暦で書きます。

例えば台湾には中華民国歴という独自の年号のカウント方式がありますし、西暦はキリスト教を前提にした考えなので外国人は一律に西暦表記ということに違和感を感じるむきも多いかもしれませんが、

すべて西暦でお書きください。

 

国際結婚の婚姻届の書き方3:住所

 

現住所を日本語で記入します。外国に住んでいる方のご住所も、日本語で書きます。

すでに同居されている場合は、夫の住所欄に現住所記入し、妻の住所欄は「左に同じ」と書いても差し支えありません。

 

国際結婚の婚姻届の書き方4:世帯主

 

よく聞く「世帯主」という言葉ですが、実は法律上の定義はありません。しかし厚生労働省は、世帯と世帯主を次のように定義しています。

 

「世帯」=住居及び生計を共にする者の集まり又は独立して住居を維持し、若しくは独立して生計を営む単身者

 

「世帯主」=年齢や所得にかかわらず、世帯の中心となって物事をとりはかる者として世帯側から報告された者

 

以上より、仮に妻より夫のほうが収入が少ない場合であっても、「世帯の中心となって物事をとりはかる者」が夫であれば、世帯主は夫となります。

逆に、夫のほうが妻より収入が多くても、「世帯の中心となって物事をとりはかる者」が妻であれば、世帯主は妻となります。

 

国際結婚の婚姻届の書き方5:本籍・筆頭者欄

 

日本人の本籍欄は、結婚前の戸籍に記載されている本籍を、戸籍のとおりに記入します。

外国人には戸籍がなく本籍の概念はありませんので、その代わりに、国籍の国名を日本文字(カタカナと漢字など)で記載してください。

 

日本人の本籍欄は、結婚前の戸籍に記載されている筆頭者を、戸籍のとおりに記入します。

外国人には戸籍がなく本籍の概念はありませんので、空欄とします。

 

国際結婚の婚姻届の書き方6:父母の氏名、続柄

 

外国人の父母の氏名欄は、カタカナで氏→名の順で記載し、氏と名の間に読点「、」をうちます。この読点は、コンピュータ形式の戸籍謄本では「,」で表現されます。

なお、中国人・韓国人などで漢字のお名前をお持ちの場合はカタカナではなく、正しい日本文字であれば漢字で記入できます。

 

日本人の父母の氏名欄は、日本人の戸籍の父母欄に記載されているとおりの氏名を記載します。戸籍の父母欄に、たとえば「亡甲野太郎」というように「亡」の字が氏名の前に書かれている場合は、婚姻届の父母欄にも「亡甲野太郎」と記載します。

日本人の父母が婚姻中であるときは、母の氏は書かずに、名のみ書く決まりになっています(記載例ご参照。)。

 

日本人の続柄は、戸籍の記載のとおりに記入します。

外国人の続柄は、親子関係が複雑な方は、市区町村役場の戸籍係に相談して記入します。

 

国際結婚の婚姻届の書き方7:婚姻後の夫婦の氏

 

日本人同士の結婚の場合は、婚姻届の該当欄に夫婦が結婚後にどちらの氏をなのるのか選択して「レ」点を打ちますが、国際結婚の場合はお相手が戸籍を有していないので選択の余地はありません。

したがって、この欄はどちらにもチェックをいれないで空欄のまま提出します(戸籍法16条3項)。

 

国際結婚と苗字(氏)について詳しく知りたい方は、こちらの記事をお読みください。

 

国際結婚の婚姻届の書き方8:新しい本籍

 

本籍とは、戸籍の所在場所をいい、どこに定めなければならないというルールはありません。

しかしながら、戸籍は日本人の最も基本となる登録であり、あなたが日本人である根拠・証拠もこの戸籍にあるわけなので、むやみに動かす人はいません。

 

2019年5月に既に成立した改正戸籍法により、本籍地以外の市区町村役場でも戸籍謄本が取得できるようになります(2024年の実現を目標にシステム構築)。このため、遠方のご実家などを本籍地にしていても、今後は面倒なことはなくなります。そのようなことも勘案して、どこを本籍地にするか決めましょう。持ち家の購入を契機に、ご実家から持ち家へ本籍地を移転される方も多いようです。

 

結婚当事者の日本人が、結婚前の戸籍において筆頭者ではないときは、新しい戸籍が編製されますので、新しい本籍をどこにするのかを記入します。

もし結婚当事者の日本人が、結婚前の戸籍においてすでに筆頭者であるときには、新しい戸籍は編製されませんので、空欄のままにします。

 

国際結婚の婚姻届の書き方9:同居を始めたとき

 

結婚式を挙げた日または同居を開始した日のいずれか早いほうの日付を、西暦ではなく元号(平成、令和など)で記入します。

 

国際結婚の婚姻届の書き方10:初婚・再婚の別

 

日本人のかたで今回の結婚が再婚であるかたは、直近の結婚について、死別、離別の年月日を、元号で記載します。

 

国際結婚の婚姻届の書き方11:同居を始める前の夫妻のそれぞれの世帯の主な仕事

 

結婚前に夫婦が属していた世帯の主たる仕事について、該当するものにレ点を打ちます。

結婚前に単身世帯だった場合は、ご自身の仕事を書くことになりますが、ご両親の世帯に属していた場合はその世帯の主な仕事を記入します。

 

国際結婚の婚姻届の書き方12:夫妻の職業

 

国勢調査が行われる2020年、2025年、2030年の4月1日から翌年の3月31日までに婚姻届を提出する場合に記入します。

 

Ⅱ-1-2 婚姻届(創設的)の右側の書き方(証人欄)

国際結婚 婚姻届 書き方
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Ⅱ-1-2-1 国際結婚の「婚姻届」に記載する証人について

証人になれる人

 

婚姻届には、民法の規定にしたがって、2人以上の成人の証人を記載する必要があります。

 

〇民法739条2項

前項の届出(注:婚姻届)は、当事者双方及び成年の証人2人以上が署名した書面で、又はこれらの者から口頭で、しなければならない。

 

結婚の証人は、成人である必要がありますから、その証人が日本人であれば満20歳以上である必要があります。

結婚の証人は、日本人である必要はなく外国人でも構いません。この場合、その証人の外国人が成年であるかは本国法により決められますので、証人である外国人の母国で満18歳以上が成年とされていれば、満18歳の外国人も結婚の証人となることができます(通則法4条)。

Ⅱ-1-2-2 国際結婚の証人と配偶者ビザ申請の関係

単に結婚を成立させるだけであれば、この結婚の証人は、成年であって「当事者の婚姻の意思が真実のものであることを証明しうる者」であれば良いので、交際の経緯を知る友人・知人でも良いのですが、配偶者ビザ申請との関係では、できるだけ親等の近い親族(両親がベスト)が良いです。

 

なぜなら、婚姻届に両親や親族が署名し押印していれば、少なくともその両親や親族には結婚の事実が明かされており、結婚を認めてもらっていることの明確な立証証拠となるからです。

東京のアルファサポート行政書士事務所のお客様のなかには、外国の大使館で結婚の書類を準備しているときに、大使館の職員さんが厚意で証人として署名してくれたという方がたまにいらっしゃるのですが、日本の入国管理局で配偶者ビザの申請をするかたは特に、きちんと交際の経緯を知っている人、できればご両親にお願いしたほうがベターです。

偽装婚の場合は、ブローカーが証人になることが多いと言われていますから、そうではないことをアピールするには、親等の近い親族であると良いのです。

 

 

国際結婚の婚姻届の書き方0:文字

 

証人が外国人である場合、署名以外は住所や本籍欄などすべて日本文字で記載する必要があるため、署名以外の住所欄などは証人が書かなくても差し支えありません。

  

国際結婚の婚姻届の書き方1:証人の署名

 

外国人である証人の署名がいわゆるサインであり、他人が見て氏名を判読できない場合は、届出人が署名の上部余白に証人の氏名をカタカナで姓名の順に記載します。

 

国際結婚の婚姻届の書き方2:証人の本籍欄

 

証人が外国人である場合、外国人には戸籍がなく本籍の概念はありませんので、その代わりに、国籍の国名を日本文字(カタカナと漢字など)で記載してください。

 

国際結婚の婚姻届の書き方3:証人の生年月日

 

日本人の生年月日は元号で書きます。外国人の生年月日は西暦で書きます。

例えば台湾には中華民国歴という独自の年号のカウント方式がありますし、西暦はキリスト教を前提にした考えなので外国人は一律に西暦表記ということに違和感を感じるむきも多いかもしれませんが、

すべて西暦でお書きください。

 

国際結婚の婚姻届の書き方4:証人の署名・押印

 

日本人が証人である場合は押印が必要ですが、外国人が証人となり署名をした場合は、押印は不要です。

 

 

Ⅱ-2 国際結婚の婚姻届を提出する際の必要書類

国際結婚の創設的届出に必要な書類は国ごとに異なり、また、市区町村役場によっても何が必要であるかについて考え方が異なりますので、婚姻届を提出する前の時点で一度市区町村役場を訪問し、必要書類を固めておくことを強くお勧めします。

 

【例】

 

必要書類A:在日大使館または本国で交付を受ける外国人の書類

 

  1.婚姻要件具備証明書と日本語訳

  2.出生証明書と日本語訳

 

必要書類B:国籍証明書として外国人のパスポート原本

 

必要書類C:婚姻届

 

必要書類D:戸籍全部事項証明書 ※日本人の本籍地以外に婚姻届を提出する場合

 

必要書類E:外国人の住民票の写し ※外国人の住所地以外に婚姻届を提出する場合

 

 

【コメント】

 

必要書類A:在日大使館又は本国で交付を受ける外国人の書類

 

婚姻要件具備証明書は、お相手が母国の法律に照らして結婚することができる状態にあることを母国の政府が証明する書面です。

婚姻要件具備証明書は日本の法律が結婚にあたり要求している書面で、お相手の本国政府が発行してくれる例はあまりありません。

 

在日大使館が発行してくれることが多いですが、発行しない国もありますし、発行する国であっても、短期滞在者には発行しないなど様々ですから、

不明点があればまずは市区町村役場の担当者に相談しましょう。

 

本国政府が本国で発行した書面は、通常は日本ではそのままでは使用できません。本国外務省のアポスティーユなど認証を取得する必要があるか事前に確認します。   

 

出生証明書は、婚姻要件具備証明書に外国人の父母の名前の記載があれば、要求されないことが多いです。

婚姻届に記載した外国人配偶者の両親の名前の確認資料として要求されることがあります。

 

必要書類B:国籍証明書としての外国人のパスポート原本

 

外国人のお相手が日本にいらっしゃる場合は、パスポートを持っていないことは無いでしょうから、パスポート原本で国籍を証明します。

お相手が海外にいて、日本人のみで結婚届を提出する場合には、お相手のパスポート原本が手元に無い場合もあるでしょう。

その場合は、たとえば中国の「国籍公証書」のようなパスポート以外の国籍証明書を提出します。

 

国籍証明書についても、本国政府が本国で発行した書面は、通常は日本ではそのままでは使用できないという事情は同じです。本国外務省のアポスティーユなど認証を取得する必要があるか事前に確認しましょう。

 

必要書類E:外国人の住民票の写し ※外国人の住所地以外に婚姻届を提出する場合

 

これは神奈川県の某市などで要求されていますが、全国的にみれば要求されない市区町村役場のほうが多いでしょう。

このように、結婚届の提出時に要求される必要書類には市区町村役場によって若干のバラツキがありますので、婚姻届を提出する日よりも前の日に、一度市区町村役場にご相談されることをお勧めします。

 

国際結婚された日本人のかたが自分でお相手の配偶者ビザを申請され、不許可になってみんビザ™にもちこまれることが多いケースが、交際期間が短い、収入面(継続性・安定性・額)に問題があるケースです。問題となりそうな人はご結婚前にきちんと解決しましょう(まだご結婚前であれば、交際期間などについて再考できるはずです。)。

 

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配偶者ビザと年齢差

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配偶者ビザを申請する必要があるかたは、重箱の隅をつつかれても耐えられる書面を作成していく必要がありますから、みんビザがお勧めする行政書士に相談しましょう。

アメリカや欧州の方には移民法弁護士(immigration lawyer)といって、ビザの取得を弁護士に依頼することはごく当たり前の行為として定着しているのですが、アジア諸国などではまだ自力で徒手空拳でビザ申請をやりがちですから、日本人の方がきちんとフォローしてあげましょう。日本ではビザ申請は弁護士ではなく行政書士の仕事となっています。>>こちら

 

Ⅲ 海外先行で国際結婚手続きをおこなう場合(報告的婚姻)

国際結婚「婚姻届」書き方

海外で先に結婚を成立させた場合は、日本政府に婚姻成立日から3か月以内に届け出なければなりません。

結婚は両国で成立させないと「跛行婚(はこうこん)」という状態になり、配偶者ビザをもらうことはできません。

 

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Ⅲ-1 婚姻届の提出先

届出先は、在外公館(戸籍法41条)か、日本の市区町村役場(戸籍先例)です。

 

在外公館に婚姻届を提出すると、それがまず日本の外務本省に送られ、そこから市区町村役場に書類が送られることになるため、婚姻の事実が戸籍に反映されるまでに時間がかかります。

 

したがって、戸籍に反映されるまでに時間がかかっても問題がないケース、例えば国際結婚をされたご夫婦が、結婚をした外国にいま現在お住まいの場合は、その国にある日本大使館に婚姻届を提出しましょう。

いっぽう海外で先に結婚したが、今後は夫婦一緒に日本で暮らすため、お相手の外国人の配偶者ビザが必要な場合は、日本に帰国してから市区町村役場に婚姻届を提出すると良いです。

戸籍謄本に結婚の事実が反映されないと、日本の配偶者ビザ申請ができないからです。

 

Ⅲ-2 婚姻届の左側の書き方

国際結婚 婚姻届 書き方
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国際結婚の婚姻届の書き方1:氏名欄

 

結婚当事者である日本人の名前は、結婚前の名前を、戸籍と同じ表記で記載します。

 

結婚当事者である外国人の名前は、カタカナで表記し、その下にアルファベットの併記を指導する市区町村役場もあります。

なお、中国人・韓国人などで漢字のお名前をお持ちの場合はカタカナではなく、正しい日本文字であれば漢字で記入できます。この場合は戸籍謄本にも漢字でお名前が記載されます。

ただし簡体字など正しい日本文字でないものは漢字であっても使用できません(市区町村役場の人が教えてくれますので悩む必要はありません。)。

 

ミドルネームがあるときには、氏ではなく名の後に続けてカタカナで記載します。氏と名の間には読点「、」を打ちますが、名とミドルネームの間には打ちません。

スペース又はそのまま続けて書きます。

 

 (例)ディアズ、メリー アリソン

 

国際結婚の婚姻届の書き方2:生年月日

 

日本人の生年月日は元号で書きます。外国人の生年月日は西暦で書きます。

例えば台湾には中華民国歴という独自の年号のカウント方式がありますし、西暦はキリスト教を前提にした考えなので外国人は一律に西暦表記ということに違和感を感じるむきも多いかもしれませんが、

すべて西暦でお書きください。

 

国際結婚の婚姻届の書き方3:住所

 

現住所を日本語で記入します。外国に住んでいる方のご住所も、日本語で書きます。

すでに同居されている場合は、夫の住所欄に現住所記入し、妻の住所欄は「左に同じ」と書いても差し支えありません。

 

国際結婚の婚姻届の書き方4:世帯主

 

よく聞く「世帯主」という言葉ですが、実は法律上の定義はありません。しかし厚生労働省は、世帯と世帯主を次のように定義しています。

 

「世帯」=住居及び生計を共にする者の集まり又は独立して住居を維持し、若しくは独立して生計を営む単身者

 

「世帯主」=年齢や所得にかかわらず、世帯の中心となって物事をとりはかる者として世帯側から報告された者

 

 

以上より、仮に妻より夫のほうが収入が少ない場合であっても、「世帯の中心となって物事をとりはかる者」が夫であれば、世帯主は夫となります。

逆に、夫のほうが妻より収入が多くても、「世帯の中心となって物事をとりはかる者」が妻であれば、世帯主は妻となります。

 

国際結婚の婚姻届の書き方5:本籍・筆頭者欄

 

日本人の本籍欄は、結婚前の戸籍に記載されている本籍を、戸籍のとおりに記入します。

外国人には戸籍がなく本籍の概念はありませんので、その代わりに、国籍の国名を日本文字(カタカナと漢字など)で記載してください。

 

日本人の本籍欄は、結婚前の戸籍に記載されている筆頭者を、戸籍のとおりに記入します。

外国人には戸籍がなく本籍の概念はありませんので、空欄とします。

 

国際結婚の婚姻届の書き方6:父母の氏名、続柄

 

外国人の父母の氏名欄は、カタカナで氏→名の順で記載し、氏と名の間に読点「、」をうちます。この読点は、コンピュータ形式の戸籍謄本では「,」で表現されます。

なお、中国人・韓国人などで漢字のお名前をお持ちの場合はカタカナではなく、正しい日本文字であれば漢字で記入できます。

 

日本人の父母の氏名欄は、日本人の戸籍の父母欄に記載されているとおりの氏名を記載します。戸籍の父母欄に、たとえば「亡甲野太郎」というように

「亡」の字が氏名の前に書かれている場合は、婚姻届の父母欄にも「亡甲野太郎」と記載します。

日本人の父母が婚姻中であるときは、母の氏は書かずに、名のみ書く決まりになっています(記載例ご参照。)。

 

日本人の続柄は、戸籍の記載のとおりに記入します。

外国人の続柄は、親子関係が複雑な方は、市区町村役場の戸籍係に相談して記入します。

 

国際結婚の婚姻届の書き方7:婚姻後の夫婦の氏

 

日本人同士の結婚の場合は、婚姻届の該当欄に夫婦が結婚後にどちらの氏をなのるのか選択して「レ」点を打ちますが、国際結婚の場合はお相手が戸籍を有していないので選択の余地はありません。

したがって、この欄はどちらにもチェックをいれないで空欄のまま提出します(戸籍法16条3項)。

 

国際結婚と苗字(氏)について詳しく知りたい方は、こちらの記事をお読みください。

 

国際結婚の婚姻届の書き方8:新しい本籍

 

本籍とは、戸籍の所在場所をいい、どこに定めなければならないというルールはありません。

しかしながら、戸籍は日本人の最も基本となる登録であり、あなたが日本人である根拠・証拠もこの戸籍にあるわけなので、むやみに動かす人はいません。

 

2019年5月に既に成立した改正戸籍法により、本籍地以外の市区町村役場でも戸籍謄本が取得できるようになります(2024年の実現を目標にシステム構築)。

このため、遠方のご実家などを本籍地にしていても、今後は面倒なことはなくなります。そのようなことも勘案して、どこを本籍地にするか決めましょう。

持ち家の購入を契機に、ご実家から持ち家へ本籍地を移転される方も多いようです。

 

結婚当事者の日本人が、結婚前の戸籍において筆頭者ではないときは、新しい戸籍が編製されますので、新しい本籍をどこにするのかを記入します。

もし結婚当事者の日本人が、結婚前の戸籍においてすでに筆頭者であるときには、新しい戸籍は編製されませんので、空欄のままにします。

 

国際結婚の婚姻届の書き方9:同居を始めたとき

 

結婚式を挙げた日または同居を開始した日のいずれか早いほうの日付を、西暦ではなく元号(平成、令和など)で記入します。

 

国際結婚の婚姻届の書き方10:初婚・再婚の別

 

日本人のかたで今回の結婚が再婚であるかたは、直近の結婚について、死別、離別の年月日を、元号で記載します。

 

国際結婚の婚姻届の書き方11:同居を始める前の夫妻のそれぞれの世帯の主な仕事

 

結婚前に夫婦が属していた世帯の主たる仕事について、該当するものにレ点を打ちます。

結婚前に単身世帯だった場合は、ご自身の仕事を書くことになりますが、ご両親の世帯に属していた場合はその世帯の主な仕事を記入します。

 

国際結婚の婚姻届の書き方12:夫妻の職業

 

国勢調査が行われる2020年、2025年、2030年の4月1日から翌年の3月31日までに婚姻届を提出する場合に記入します。

 

国際結婚の婚姻届の書き方13:その他

 

外国で結婚を成立させた場合には、どこの国の法律にのっとって結婚が成立したのかが戸籍謄本に記載されます。

このため、婚姻届の「その他」欄には、「令和〇年〇月〇日フランス共和国の方式により婚姻成立」などと記載します。

 

アメリカのように州によって法律が異なる場合には、州を特定しないと法律も特定されないので、下記のように記載します。

 

・令和〇年〇月〇日アメリカ合衆国コロンビア特別区の方式により婚姻成立

・令和〇年〇月〇日アメリカ合衆国アラスカ州の方式により婚姻成立

 

Ⅲ-3 婚姻届の右側の書き方(証人欄)

国際結婚 婚姻届 書き方
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国際結婚の「婚姻届」に記載する証人について

国際結婚を海外で先に成立させた場合には、もうすでに婚姻は成立しており、それを行政機関に報告して戸籍に反映させるだけなので、

あらためて日本側に提出する婚姻届において証人を用意する必要はありません。

 

したがって、婚姻届の証人欄は空欄で提出します。

 

国際結婚された日本人のかたが自分でお相手の配偶者ビザを申請され、不許可になってみんビザ™にもちこまれることが多いケースが、交際期間が短い、収入面(継続性・安定性・額)に問題があるケースです。問題となりそうな人はご結婚前にきちんと解決しましょう(まだご結婚前であれば、交際期間などについて再考できるはずです。)。

 

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両国での結婚成立後に配偶者ビザを申請する必要があるかたは、重箱の隅をつつかれても耐えられる書面を作成していく必要がありますから、みんビザがお勧めする行政書士に相談しましょう。

アメリカや欧州の方には移民法弁護士(immigration lawyer)といって、ビザの取得を弁護士に依頼することはごく当たり前の行為として定着しているのですが、アジア諸国などではまだ自力で徒手空拳でビザ申請をやりがちですから、日本人の方がきちんとフォローしてあげましょう。日本ではビザ申請は弁護士ではなく行政書士の仕事となっています。>>こちら

 

■この記事を書いた人

行政書士 佐久間毅(さくま・たけし)

東京都出身。慶應義塾志木高等学校慶應義塾大学法学部卒。高校在学中に米国コロラド州のイートンでホームステイ。大学在学中は、他大学である上智大学の国際法の権威、故・山本草二教授の授業に通い詰める。大学卒業後は民間の金融機関で8年間を過ごし、現在は東京・六本木でビザ専門のアルファサポート・行政書士事務所を開業。専門は入管法、国籍法。執筆サイト配偶者ビザほか多数。


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