すべての人に共通の配偶者ビザのリスク

~収入の継続性・安定性・額~

更新日時:2020年9月27日

行政書士 佐久間毅

配偶者ビザ

■ひとこと解説

>> 配偶者ビザ申請の審査では、収入の継続性安定性の3点が審査されます。

 

>> 収入に問題があるときは他の悪材料(短い交際期間 , 年齢差など)と合わせ技一本で不許可となることが多いので、他のリスク要因を含めて全体としてフォローする必要があり、一般的な申請と比較して「申請理由書」や補助書面のはたす役割が大きくなります。

 

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配偶者ビザ

 

【申請人プロフィール】

 

Kさん(日本人女性)

Yさん(外国人男性)

20代女性

結婚1年目

子供なし

正社員

 

KさんとYさんは日本の大学で同級生として知り合いました。入学直後に知り合い、その後交際に発展したとのことで、

結婚までに5年近い歳月があり、双方のご両親とも何度も会い、ご両親を交えた国内旅行をしたりもして、十分な交際歴がありました。

 

KさんとYさんとは同時に大学を卒業しましたが、Kさんは無事に新卒で就職できたものの、Yさんは内定を勝ち取ることができませんでした。

そこでKさんは4月に就職し社会人となり、Yさんは留学ビザから就職活動のビザに変更して、日本での同棲生活が続きました。

翌年、ふたりはめでたく結婚し、Kさんが就職2年目を迎えたのちに、配偶者ビザへの変更を申請しました。

 

Kさんは言います。それほど大きくない中小企業の新卒ですので、正社員と言っても20万円を切る手取りで、収入には不安がありました。しかしYの就職活動のビザは最長でも1年までなので、私の給料が増えるまで待てるはずもなく、見切り発車で申請しました。

 

Kさんは続けます。インターネット上には正社員は有利という情報もあり、それを信じたいという気持ちもありました。

出入国在留管理局から不許可通知を受け取った時には「どうしろっていうの?」という怒りが湧いてきたというKさんですが、

しばらく時間が経って冷静に考え直してみると、ギリギリで生活していることは事実なので、

もう少し第三者に理解してもらえるような申請の内容にすべきだったと反省するようになったとのことです。

 

Kさんによれば、自分は社会人としてフルタイムで働いているので、自分のビザのことはYさんに自分でやってほしいとの希望があったとのこと。

またYさんものんびりした楽観的な性格で、そのことも災いしたと振り返っています。

 

■コロナ禍でも、お客様の配偶者ビザが続々と許可されています!

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【2020年】東京・アルファサポートがお手伝いした中国人の奥様の配偶者ビザ

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■配偶者ビザの失敗事例②~収入の「安定性」に問題があったケース

配偶者ビザ

 

【申請人プロフィール】

 

Mさん(日本人女性)

Lさん(外国人男性)

30代女性

結婚1年目

子供なし

契約社員

 

Mさんは、契約社員として同じ職場でずっと働いてきました。

したがって過去の納税も給与天引きで問題がなく、夫婦ふたりが暮らしていくには十分な額の収入を確保していたといいます。

 

Mさんがなんの疑いもなく配偶者ビザを申請してから1か月後、出入国在留管理局から1通の封書が届いたそうです。

届いた通知にはMさんの「雇用契約書の写し」を入管まで送ってほしいと書かれていて、Mさんは雇用契約書をコピーして入管に指定された日時までに郵送しました。

 

それから2か月後に、Mさんのもとに不許可通知が届き、予想もしていなかった結果に、絶望で目の前が真っ暗になったといいます。

MさんとLさんが不許可の理由を入管に聞きに行ったところ、雇用契約の期限が残すところ1年を切っていて、その後の生計をどのように成り立たせていくのかが疎明されておらず、収入の安定性の要件を満たせないとの説明を受けたそうです。

入管によれば、先の見通しがたっていないと、1年の配偶者ビザは許可できないとのことでした。

Lさんはそれなら6か月の配偶者ビザでも構いませんと粘ったそうですが、6か月の配偶者ビザの対象にも該当しませんと回答されたそうです。

 

Mさんは言います。入管から追加で雇用契約書を求められたとき、許可されるだろうと早合点してしまいました。

雇用契約書でいま現在はたらいていることを証明するのだと考えましたが、実際に入管がみていたのはそれだけではなく、契約期間がいつまでなのかという点だったようです。

私はこれまでも契約の更新をつづけてきたので、次回も更新する予定で特に気にも留めなかったのですが、入管はそのようには解釈してくれませんでした。

それに気づけなかったことが私達夫婦の敗因です。

 

■配偶者ビザの失敗事例③~収入の「継続性」に問題があったケース

配偶者ビザ

 

【申請人プロフィール】

 

Oさん(日本人男性)

Aさん(外国人女性)

30代男性

結婚10年目

子供2人

法人職員

 

OさんとAさんご夫婦はこれまで外国でお子さん2人と家族で暮らしてきましたが、近年その国の政情に不安を覚えるようになったため、日本へ帰国して、お子さんを伸び伸び育てたいとの希望をもつようになりました。

 

Oさんと2人のお子さんは日本国籍をもっているため一足先に日本へ帰国して子供2人は学校に転入しました。学校関連の手続きはすべてOさんがされたそうです。

Oさんは日本に帰国した時にはすでにある財団法人への就職が決まっていて、中途入社ですが役職もあり、収入も一家4人が暮らすのに十分な額がありました。

 

Oさんはまさか自分が不許可になるとは思っていなかったということですが、実際に出入国在留管理局から不許可通知を受け取ってから、自分にはそれなりの不利な事情をかかえていることに気づいたといいます。

 

Oさんは言います。配偶者ビザ申請時には仕事をはじめていましたし、就職先も財団法人なので最低限の信用はあり、大丈夫なのではという甘さというか油断がありました。

入管の職員さんに不許可後に指摘されたことですが、収入には「継続性」が無いと基本的には許可はされないとのことで、自分は試用期間中でしたので、継続性が不十分と言われれば二の句が継げませんでした。

しかし自分は正規職員としての採用だったので、もう少しその点について配慮のある申請をすべきだった、と振り返ります。

 

Oさんは続けます。二人の子が日本の学校にうまく適応できるよう目を配りながら、自分自身があたらしい職場になれるのに必死でした。役職があるのに新入社員も同然で右も左もわからないのですから、精神的に余裕があるはずもありません。

自分に余裕がなくなっているということに気づいていれば、もう少しよい手が打てたのではないかと思います。

 

■コロナ禍でも、配偶者ビザを勝ちとったアルファサポートのお客様!おめでとうございます!

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【2020年】東京・アルファサポートのお手伝いにより、中国人女性のお客様が、在留資格変更許可申請により在留資格「日本人の配偶者等」の在留カードを取得しました。

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【2020年】東京・アルファサポートのお手伝いにより、アメリカ人男性のお客様が、在留資格変更許可申請により在留資格「日本人の配偶者等」の在留カードを取得しました。

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【2020年】東京・アルファサポートのお手伝いにより、アメリカ人女性のお客様が、在留資格変更許可申請により在留資格「日本人の配偶者等」の在留カードを取得しました。

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【2020年】東京・アルファサポートのお手伝いにより、ロシア人男性のお客様が、在留資格変更許可申請により在留資格「日本人の配偶者等」の在留カードを取得しました。


■くわしく解説

日本の配偶者ビザは、婚姻の真実性が「立証」されることを前提として、さらに、収入の「」と収入の継続性と安定性」の2点が審査されています。配偶者の収入の額は「課税証明書」の所得欄でチェックしていますし、収入の継続性と安定性は提出書類のひとつである「質問書」の就職年月日などいくつかの記載内容から判定しています。

 

婚姻関係というのは瞬間的なものではなく、今後ずっと継続していくものなので、その間の生計を維持していくことができることを証明しなければなりません。

収入の「額」が世帯が生活していくのに十分でないと配偶者ビザは不許可になりますが、「継続性と安定性」がないとこちらでも不許可になります。したがって、就職したばかりであったり、契約社員などで契約期間が短いと非常に不利になりますから、全体としてプラス方向にもっていけるように、自己判断ではなくみんビザ™がお勧めする行政書士に相談してみましょう。

 

配偶者ビザのことなら出入国在留管理局(入管)で何でも教えてくれると思っていませんか? それは税務署で「節税」対策を教えてもらうことを期待するようなものです。税についてならば何でも税務署で相談すれば事足りるというものではありませんよね?

 

配偶者ビザ必要書類でいえば、どの書類があれば「受付」するかは教えてくれますが、その受付された書類で許可が見込まれるのか、不許可になる可能性が高いのかは一切教えてくれません。そこが一番肝心ななずです。

 

あなた(審査される人)と入管(審査する人)とでは利害関係が一致しておらず、教えてくれることとくれないことがあることを理解しましょう。あなたの立場にたった本当のノウハウはみんビザ™がお勧めする行政書士が教えてくれます。>>こちら

 

■愛はお金ではないのでは?

たしかに愛はお金ではないので、恋人までであればお金があろうとなかろうと他人にとやかく口出しされる筋合いはありません。しかしながら、そもそも生活苦におちいりそうな外国人は入管法によって入国すらできないのが建前なので、本当にその年収で夫婦の生活費が足りるのかという入管の懸念をふっしょくし、説得的に立証しないと不許可まっしぐらとなります。

疑念の残る外国人にビザを許可する権限は入管の職員には与えられていないので、公務員である入管の審査官が、法律を破って許可してくれることを期待することはきわめて非現実的です。

収入が少なくても配偶者ビザが許可されるかたもいらっしゃいますが、そのかたはその額でも生計がなりたつ何らかの事情をお持ちで(例えば相続した持ち家があり住居費がかからないなど)、かつ、その立証を上手くやり遂げたということです。月収は少なくても相続などで多くの金融資産をお持ちのかたというのは、意外に多くいらっしゃいます。

 

■不許可になる直前なのに、自分の置かれている状況に無自覚な人もいるの?

経済的な価値観は人ぞれぞれなので、人によって結婚生活に必要と思う年収の額は異なります。内閣府の調査では年収が400万円に達していないと結婚生活が成り立たないと考える人が全体の7割を超えており、実際に年収200万円台の方の既婚率は10%未満となっています。

特に非正規雇用の方は、「収入の継続性と安定性」の問題に加えて、その収入の「額」がそのまま今後も続いていきかねないため、審査が厳しくなります。最近までつづいた好景気が新型コロナウイルスで先行き不透明となってしまったためさらに状況は悪化しています。

 

経済状況は「婚姻の継続性」と密接に関係しているため、配偶者ビザ申請では重要な審査項目となっていますから、収入の少ない方はみんビザ™がお勧めするプロに相談して、あなたの状況に合わせたしっかりとした申請書類をつくりこみましょう。>>こちら

 

■年収400万円で配偶者ビザを申請する人は意外に少ないの?

配偶者ビザと必要と思われる年収
(出所)内閣府「結婚・家族形成に関する意識調査報告書」

年収400万円以上の年収がないと結婚生活をやっていけないと考える人たちが全体の7割を占めています。

年収400万円をしたまわっている人は世の中にたくさんいますが、所帯を持っている人のなかでは少数派といえますので、この数字をひとつの目安として、補助証拠を有効に活用するなどして、配偶者ビザの申請書類をつくりこみましょう。

 


■年収300万円で配偶者ビザを申請するのは「激レア」なの?

配偶者ビザと年収の関係
(出所)内閣府「結婚・家族形成に関する調査報告書」

年収が300万円に満たない20代・30代男性の既婚率は8%~9%となっています。配偶者ビザを申請するしないにかかわらず、年収300万円未満のご夫婦はかなりレアなので、慎重にことを進めなければ足元をすくわれます。

 

また年収が400万円前後で配偶者ビザを申請される方もギリギリの状況にいらっしゃいますので、それでも結婚生活が成立することについて、補助証拠を活用しながら説得していくことが生死(許可・不許可)の分かれ目となります。

 


■非正規雇用の場合は、好転の可能性などを示していくことが大事なの?

配偶者ビザと年収の関係
(出所)内閣府「結婚・家族形成に関する調査報告書」

若年の正社員のかたは、今後の賃金が上昇していくことを期待できますが、非正規雇用でいらっしゃる場合は今の収入がそのまま続いていくことも予想されるため、配偶者ビザ申請の書類をつくりこまないと入管は状況が今後好転していく可能性を読み取ってはくれません。

さらには昨今の新型コロナウイルスの状況下で先行き不透明となっていますので、補助証拠を活用した生活が「今後も」成り立っていくことの証明が欠かせません。

 


■収入が少ない場合の対処法

収入が少なくてどうしようもない場合は、収入アップするよりほかありません。みんビザがお手伝いするケースでも、昼の仕事をかけ持ちしたり、土日に別の仕事を入れるなど、配偶者ビザを申請される日本人のかたはみなさま大変な努力をされています。

 

できる限りの努力をしてもなお収入が少ない場合は、他の不許可要因を同時にかかえていると本当に不許可になる可能性が高いので、入管からみて他の不安要素を徹底的につぶしておく必要があります。

 

そのためには、配偶者ビザの条件をきちんと把握することがスタート地点になります。

 

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 ・配偶者ビザ 条件

 

入管は、1つだけのマイナス要因はそれを適切にカバーし、かつ、他には何らの不許可要因がないことを徹底的に立証することで大目に見てくれることもゼロではありません(致命的なものを除く。)が、2つ以上のマイナス要因を同時にかかえていると、問答無用で不許可にすることが多いので注意しましょう。入管の立場になると、マイナス要因をいくつも抱えている人は、不許可の判断を下しやすいということになります。

 

したがって、配偶者ビザのマイナス要因を自覚している人は、重箱の隅をつつかれても耐えられる書面を作成していく必要がありますから、みんビザがお勧めする行政書士に相談しましょう。

アメリカや欧州の方には移民法弁護士(immigration lawyer)といって、ビザの取得を弁護士に依頼することはごく当たり前の行為として定着しているのですが、アジア諸国などではまだ自力で徒手空拳でビザ申請をやりがちですから、日本人の方がきちんとフォローしてあげましょう。日本ではビザ申請は弁護士ではなく行政書士の仕事となっています。>>こちら

 

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配偶者ビザ 行政書士

 

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■この記事を書いた人

行政書士 佐久間毅(さくま・たけし)

東京都出身。慶應義塾志木高等学校慶應義塾大学法学部卒。高校在学中に米国コロラド州のイートンでホームステイ。大学在学中は、他大学である上智大学の国際法の権威、故・山本草二教授の授業に通い詰める。大学卒業後は民間の金融機関で8年間を過ごし、現在は東京・六本木でビザ専門のアルファサポート・行政書士事務所を開業。専門は入管法、国籍法。


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