アメリカ人による配偶者ビザ(結婚ビザ)申請方法Ⅳ~中長期の在留資格からビザ変更する~

更新:2021年2月10日

行政書士 佐久間毅

アメリカ人による配偶者ビザ・結婚ビザ申請
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かんたん解説

アメリカ人配偶者がもっている留学ビザや就労ビザなど中長期の在留資格を、結婚を契機に配偶者ビザへビザ変更する方法です。
・ビザ変更は新規に海外から呼び寄せる方法よりも、審査項目が増えます(素行の善良性の立証)ので通常は難度が上がります。
・出入国在留管理局へ在留資格変更許可申請を申請します。

配偶者ビザをこの申請方法で取得するメリット・デメリット

・この配偶者ビザ取得方法のメリットは、ステップ3まである海外から呼び寄せるときと比較すると、ステップ1のみなのでそこに注力できることです。
・この配偶者ビザ取得方法のメリットは、アメリカ人のお相手が「技術・人文知識・国際業務」などの在留資格で日本で正社員の職を得ていることも多く、海外から招へいるする多くのケースよりも、収入の継続性・安定性・額の立証に有利なことが多いです。
・この配偶者ビザ取得方法のデメリットは、海外から呼び寄せるときと比較して許可条件が増えるため、通常はより慎重に準備をすすめる必要があるところです。留学生が法定の時間を超過してアルバイトをしてきたことなど、いわゆる在留不良者は配偶者ビザの要件を満たしていてもビザ変更は許可されません。

くわしく解説

STEP1:アメリカ人が日本の出入国在留管理局に、在留資格変更許可申請をする

アメリカ人による配偶者ビザ・結婚ビザ申請
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0.概要

日本に居住するアメリカ人が、じぶんのために、在留資格変更許可申請をします。

在留資格変更許可申請とは、在留資格を「日本人の配偶者等」に切り換えてくださいと出入国在留管理局へお願いする申請です。

・海外から呼び寄せるときと異なり、アメリカ人ご自身が日本にいらっしゃいますので、日本人の配偶者が申請代理人になることなく自分で申請します。

 

1.入国管理局へ申請するときの3つの注意点

・留学ビザや就労ビザなど今もっている在留資格の「更新」が何らかの原因で難しい時に、代替手段として配偶者ビザへの変更を検討されているときには、かならず東京のアルファサポート行政書士事務所のような信頼できるビザの専門家に相談しましょう。

「更新」ができない事情は、そのまま「変更」が許可されない事情であることが大半です。なぜなら、更新ができない事情は、素行の善良性に関わっていることが多く、素行の善良性はビザ変更申請が許可される条件でもあるからです。

・現在保有している在留資格の期限が切れる直前に日本人と結婚して配偶者ビザ申請をすることは「駆け込み婚」と呼ばれており、婚姻の真実性の審査が厳しくなります。これまでは合法的に日本に滞在していたが、帰国を回避する目的で「偽装婚」をする外国人のかたが実際に非常に多くいらっしゃるからです。

 

2.申請先

日本の各都道府県にある出入国在留管理局の本局や支局、出張所のいずれかに申請します。

 

3.申請人

申請人はアメリカ人ご本人です。無事に許可されると、配偶者ビザの新しい在留カードが発行されます。

 

不許可になった場合は、不許可理由を解消してから再申請ができますが、不許可は担当者レベルではなく法務大臣の名前による決定ですので、これを覆すことは非常に大変です。初回から手を抜かずに申請しましょう。

 

4.許可条件

・収入の継続性・安定性・額が立証されること

・婚姻の真実性が立証されること

・素行の善良性が立証されること

 

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5.必要書類

・在留資格変更許可申請書

・戸籍謄本

・アメリカの結婚証明書 ※アメリカ先行で結婚した時のみ

・住民票の写し

・課税証明書

・納税証明書

・質問書

・身元保証書

・その他指示されたもの

・弱点補強書面

 

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配偶者ビザの必要書類

 

6.ビザ変更が許可されたら

もう一度、出入国在留管理局へ出向いて新しい在留カードを受領します。許可時に4000円の収入印紙を購入し、手数料として入管に支払います。

 

7.ビザ変更が不許可になったら

不許可理由を解消した上で再申請をすることができます。 ただし不許可の決定は法務大臣によってなされますので、大臣の決定を覆すことは大変です。再申請のチャンスはありますが、初めから手を抜かないようにしましょう。

 

 

〇よく一緒に読まれている記事

 

・ アメリカ人による配偶者ビザ申請①:アメリカから呼び寄せるケース

・ アメリカ人による配偶者ビザ申請②:夫婦ともにアメリカなど海外在住であるケース

・ アメリカ人による配偶者ビザ申請③:アメリカ人が日本で自ら申請し、出国して結果を待つケース

・ アメリカ人による配偶者ビザ申請④:中長期の在留資格から変更するケース

・ アメリカ人による配偶者ビザ申請⑤:短期の在留資格から変更するケース

・ アメリカ人による配偶者ビザ申請⑥:前婚の日本人と離婚して、別の日本人と結婚するケース

・ アメリカ人との結婚手続き

    

この記事を書いた人

行政書士 佐久間毅(さくま・たけし)

東京都出身。慶應義塾志木高等学校慶應義塾大学法学部卒。高校在学中に米国コロラド州のイートンでホームステイ。大学在学中は、他大学である上智大学の国際法の権威、故・山本草二教授の授業に通い詰める。大学卒業後は民間の金融機関で8年間を過ごし、現在は東京・六本木でビザ専門のアルファサポート・行政書士事務所を開業。専門は入管法、国籍法。執筆サイト:配偶者ビザ