配偶者ビザ申請の必要書類「住民票」の内容、取得時期と取得の方法

更新日時:2020年6月21日

行政書士 佐久間毅

住民票_配偶者ビザ

■かんたん解説

>>  配偶者ビザ申請に必要な「住民票」は、「世帯全員」のものです。

>>  世帯とは、住居及び生計を共にする者の集まり又は独立して住居を維持し、若しくは独立して生計を営む単身者のことです。

>>  住民票からは、婚姻の事実だけでなく、前婚がある場合にはそれを含めた家族構成や、夫婦同居の有無世帯主と扶養関係の整合性などが確認されます。

>>  住民票は住所地の市区町村役場で取得します。

■くわしく解説

1.配偶者ビザ申請に必要な「住民票」とは?

実際に取得した回数は少ないかもしれませんが、住民票ってなに?という人は少ないでしょう。それだけ私たちの生活に身近な公文書と言えます。しかしながら、住民票からは多くの情報を読み取ることができ、配偶者ビザの審査に活用されます。

なにも考えずに取得した住民票をそのまま提出して、住民票の記載内容が原因で不許可になる人もけっこういます。

たかが住民票、されど住民票なのです。

 

住民票で明らかになることは、もちろんその人の「住所」がどこかということなのですが、それだけではなく、「世帯主」はだれか、世帯の構成員は誰かということがチェックされ、それが扶養関係扶養人数などに影響し、必要な収入の額にも直結してきます。

 

もうひとつ、外国人がすでに在留カードをお持ちで日本に住んでいらっしゃる場合は、「同居の有無」がチェックされます。

民法上、夫婦には同居義務があり(民法752条)、別居している場合には、よほどのご事情がないと配偶者ビザは許可されません。

 

詳しくみていきましょう。

 

2.提出すべき「住民票」

出入国在留管理局によれば、配偶者ビザ申請時に提出する「住民票」の条件は次の3つです。

 

配偶者(日本人)の方の住民票 1通

条件1 世帯全員の記載のあるもの 

条件2 個人番号(マイナンバー)については省略し,他の事項については省略のないもの

条件3 発行日から3か月以内のもの

 

3.配偶者ビザ申請で「住民票」を提出する理由

3-1 住所証明としての「住民票」

配偶者ビザ申請の際に「住民票」を提出する第一義的な目的は、住所の証明としてです。つまり、住所証明書として提出します。

 

お相手を海外から呼び寄せる「在留資格認定証明書交付申請」は、日本人配偶者の「住居地」を管轄する出入国在留管理局に対して行いますので、住民票は入管の管轄を確認するためにも用いられます。

 

3-2 世帯主・世帯構成員を把握するための「住民票」

世帯とは、「住居及び生計を共にする者の集まり」又は「独立して住居を維持し、若しくは独立して生計を営む単身者」を言い、この中心人物として世帯側から報告された人物が世帯主です。

これが他の提出する書類や申請書の「扶養」に関する記載や、身元保証人として誰を立てるかと矛盾していないかなどを確認しましょう。

 

3-3 同居を確認するための「住民票」

夫婦には民法で同居義務(民法752条)が定められており、別居している夫婦には、原則として配偶者ビザは許可されません。

すでに在留カードをお持ちの外国人であれば日本人同様に住民票に記載されますので、夫婦の住所が同じであること(すなわち同居していること)が確認されます。

 

もちろん、書類上同居していても、実際に同居しているのかは実態調査(=現地に行って確認する調査)をしなければ分からないわけですが、少なくとも書類上別居していれば(よほどの事情が無い限り)論外ということになります。

ただし、海外から呼び寄せる方法(在留資格認定証明書交付申請)で配偶者ビザを申請する場合は、お相手の外国人は海外在住なのですから、当然、日本の住民票にお相手の名前がなくても(=別居でも)大丈夫です。

 

4.住民票を取得する時期の目安

配偶者ビザ申請で提出する住民票は、出入国在留管理局への申請日前3カ月以内に発行されたものである必要があります。

3か月以内のものであれば受付はされますが、できれば申請日直前に取得した方が良いです。

 

なぜなら、住民票が証明してくれるのは、住民票の発行日当日に、そこに住んでいたという事実です。その後、申請日までに引っ越ししているかもしれません。

3カ月も前の住民票を見せられても、3か月前にそこに住んでいたことは確認できますが、「今」そこに住んでいるのかは審査官にはわかりません。

そのような入管審査官のモヤモヤをできるだけ少なくしてストレスフリーに審査してもらうことの積み重ねが、全体の心証に影響することを忘れてはいけません。

 

5.住民票の取得のしかた

5-1 住民票の取得先・取得方法

住居地の市区町村役場で取得します。

 

5-2 窓口で「住民票」を取得する方法

配偶者ビザ_住民票

ア 本人、同一世帯人が請求する場合に必要なもの

  ・窓口に出向く方の本人確認書類(マイナンバーカード、運転免許証、健康保険証等)

  ・手数料・・・1通300円(東京都千代田区の場合)

 

イ 代理人が請求する場合に必要なもの

  ・窓口に出向く方の本人確認書類(マイナンバーカード、運転免許証、健康保険証等)

  ・委任状

  ・手数料・・・1通300円(東京都千代田区の場合)

 

5-3 コンビニエンスストアのマルチコピー機で取得する

配偶者ビザ_住民票

コンビニ交付は、マイナンバーカード(又は住民基本台帳カード)を利用して住民票が全国のコンビニエンスストア等のマルチコピー機から取得できるサービスです。ただし、市区町村により、利用できないところもありますし、利用できる範囲が異なります。

 

たとえば東京都千代田区の場合は、マイナンバーカードのみが使え、住民基本台帳カードは使用できません(2020年4月現在)。

自治体によってはコンビニでは「住民票」は取得できるが、「戸籍謄本」は取得できないというところもありますが、東京都千代田区の場合は、戸籍謄本や各種の税証明も取得することができます。

 

コンビニ交付の最大のメリットは、役所が閉まっている休日(年末年始を除く。)や早朝・深夜(6:30~23:00)でも、交付を受けられる点です。

利用できるコンビニも、セブンイレブン、ローソン、ファミリーマートなどが可能です(自治体によります)。

 

■この記事を書いた人

行政書士 佐久間毅(さくま・たけし)

東京都出身。慶應義塾志木高等学校慶應義塾大学法学部卒。高校在学中に米国コロラド州のイートンでホームステイ。大学在学中は、他大学である上智大学の国際法の権威、故・山本草二教授の授業に通い詰める。大学卒業後は民間の金融機関で8年間を過ごし、現在は東京・六本木でビザ専門のアルファサポート・行政書士事務所を開業。専門は入管法、国籍法。


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