メキシコ人との結婚手続き【徹底解説】

更新:2021年1月14日

行政書士 佐久間毅

メキシコ人との結婚手続きについて解説する行政書士

 

この記事では、メキシコ人と日本人との結婚手続きについて、

日本で先に結婚する方法と、メキシコで先に結婚手続きを行なう方法にわけて、

東京のアルファサポート行政書士事務所がくわしく解説します!

 

なおメキシコ人とご結婚された日本人のかたが自分でお相手の配偶者ビザを申請され、不許可になってみんビザ™にもちこまれることが多いケースが、

交際期間が短い、収入面(継続性・安定性・額)に問題があるケースです。

 

問題となりそうな人はご結婚前にきちんと解決しましょう。

 

配偶者ビザの条件の中には、国際結婚の完了後にはどうにもできない問題がいくつかあります(例えば交際期間など。)。

まだご結婚前であれば、交際期間などについて再考できるはずですので、関連記事「配偶者ビザの条件」などをよくご確認ください。

 

〇よく一緒に読まれている記事

 

配偶者ビザと年齢差

配偶者ビザと収入

配偶者ビザの条件 

配偶者ビザ

 

■ひとこと解説

>> 日本先行でメキシコ人と結婚をする場合は、市区町村役場に結婚届を提出します。

>> メキシコ先行でメキシコ人と結婚する場合は、日本人が婚姻要件具備証明書を取得します。

>> 日本先行で結婚しても、メキシコ先行で結婚をしても、最終的に両方の国で結婚を届け出ることができます。

■くわしく解説

■1 メキシコと日本、どちらの国で先に結婚しても大変さは同じなの?

いいえ、同じではありません。メキシコ先行の場合はメキシコ法にもとづいて、日本先行の場合は日本法にもとづいて結婚をするからです。

したがって、カップルが置かれている様々な状況によって、どちらを選択すべきかが違ってきます。

以下を参考に決定しましょう。

 

■2 メキシコ人と【日本で先に】結婚をすることのメリット・デメリット

日本先行で、メキシコ人との結婚手続き

 

メキシコ人と日本で先に結婚をする場合のメリット・デメリットはつぎのとおりです。

 

<メリット>

・結婚手続きがメキシコ先行の場合よりもシンプルである

 

<デメリット>

・日本先行で結婚しても、メキシコ本国で結婚を届け出ることができるので特にありません。

 

【解説】

 

日本先行でメキシコ人と結婚する方法は、メキシコで結婚するよりもシンプルなので、多くの方がこの方法で結婚されています。

 

■日本先行で結婚された、メキシコ人のお客さまの配偶者ビザ

メキシコ人結婚手続き
メキシコ人のお客様の在留資格認定証明書

日本人であるご主人さまからメキシコ人の奥様の配偶者ビザ取得のご依頼を受けました。ご主人様が自営業者でいらっしゃったこともあり、所得の証明などに懸念事項がありましたが、アルファサポート行政書士事務所のノウハウを駆使して日本の配偶者ビザが許可されました。おめでとうございます!


■3 メキシコ人と【メキシコで先に】結婚することのメリット・デメリット

メキシコ先行で、メキシコ人との結婚手続き

 

メキシコ人とメキシコで先に結婚をする場合のメリット・デメリットはつぎのとおりです。

 

<メリット>

・日本先行で結婚しても最終的にはメキシコ政府に届け出て登録する必要があるため、面倒なメキシコ側の結婚を先に済ませてしまうことにより、最終的な両国の結婚完了がむしろ早く済むこともある。

結婚当事者のお二人がメキシコ在住であれば、メキシコで結婚することになるでしょう。

 

<デメリット>

・メキシコ先行で結婚手続きを行なうと、日本先行で行なうよりも血液検査をしたり、多少複雑である。

・メキシコに結婚当事者2名がそろわないと原則として結婚することができない。

 

【解説】

 

現在お二人がメキシコにいらっしゃるのであれば、メキシコ先行の結婚が選択されるでしょう。

 

■メキシコ先行で結婚された、メキシコ人のお客さまの配偶者ビザ

メキシコ人結婚手続き
メキシコ人のお客様の在留カード

日本人の会社員であるご主人様がメキシコ駐在時にご結婚され、ご主人の帰任時に、メキシコ人である奥様も来日されました。短期ビザで来日され、日本で配偶者ビザへの変更をご希望でした。

アルファサポート行政書士事務所のノウハウを駆使して日本の配偶者ビザが許可されました。おめでとうございます!


■4 メキシコ人と【日本先行】で結婚をする手続き

日本先行で、メキシコ人との結婚手続き

 

日本人とメキシコ人が日本先行で結婚をする場合の手続きは、4ステップで完了します。

日本で結婚生活を送る場合はStep5に進みましょう。

 

Step1:メキシコ人が、メキシコで「出生証明書」、「独身証明書」を取得

 

メキシコは日本が国際結婚の際に必要書類として要求する「婚姻要件具備証明書」を発行しない国であるため、代替書面として、

メキシコ人がメキシコにおいて、出生証明書と独身証明書を取得します。

その後、日本で使用するために、メキシコ外務省でアポスティーユを取得します。

 

Step2:日本の市区町村役場へ婚姻届を提出

 

日本の市区町村役場へ結婚届を提出し、結婚を成立させます。

 

【必要書類】

 

・婚姻届

・独身証明書と日本語訳

・出生証明書(Acta de Nacimiento)と日本語訳

・申述書 

 ※メキシコ政府は婚姻要件具備証明書を発行しない国であり、また、メキシコで取得した「独身証明書」のみでは

  婚姻要件のすべてを満たしているのか不明であるため、婚姻要件のすべてを満たしていることについて申述する必要があります。

・メキシコ人のパスポート

・日本人の本人確認書類

・日本人の戸籍謄本 ※本籍地以外で結婚をする場合

・その他指示されたもの

 

〇よく一緒に読まれている記事

 

国際結婚の場合の婚姻届の書き方はこちらで解説しています。

 

 ・国際結婚 婚姻届

 

ダウンロード
出生証明書の日本語訳フォーマット_在メキシコ日本大使館提供
予告なく変更されますので、かならず最新版を在メキシコ日本大使館より入手してそちらをご使用ください。
メキシコ出生証明書_翻訳フォーマット.pdf
PDFファイル 67.0 KB
ダウンロード
パスポートの日本語訳フォーマット_在メキシコ日本大使館提供
予告なく変更されますので、かならず最新版を在メキシコ日本大使館より入手してそちらをご使用ください。
メキシコ人パスポート_翻訳フォーマット.pdf
PDFファイル 51.3 KB

Step3:日本の外務省でアポスティーユを取得する

 

日本の市区町村役場で取得した「戸籍謄本」「婚姻届記載事項証明書」が本物であるかメキシコ政府(registro civil)はわからないので、日本外務省でアポスティーユを取得します。

 

Step4:メキシコ認定翻訳士(Perito traductor)に、「婚姻届受理証明書」「アポスティーユ」の翻訳をしてもらう

 

日本の市区町村役場で取得し、日本外務省でアポスティーユをつけてもらった「婚姻届受理証明書」を、アポスティーユとともにスペイン語に翻訳してもらいます。

日本語からスペイン語への翻訳士は少ないため、見つからない場合は在メキシコ日本大使館で紹介してもらいましょう。

 

Step5:メキシコの役所(registro civil)に結婚を報告し、登録する

 

メキシコの役所(registro civil)に日本で成立した結婚を報告し、メキシコ政府に結婚を登録します。登録が完了すると、「結婚証明書」が発行されます。

 

Step6:日本の配偶者ビザを申請する

 

日本での結婚手続きが完了したら、日本の配偶者ビザ申請手続きに移行します。

メキシコ人とご結婚された日本人のかたが自分でお相手の配偶者ビザを申請され、不許可になってみんビザ™にもちこまれることが多いケースが、年齢差が大きい、交際期間が短い、収入面(継続性・安定性・額)に問題があるケースです。問題となりそうな人はご結婚前にきちんと解決しましょう(まだご結婚前であれば、交際期間などが調整できるはずです。)。

 

〇よく一緒に読まれている記事

 

配偶者ビザと年齢差

配偶者ビザと収入

配偶者ビザの条件 

配偶者ビザ

 

 

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■5 メキシコ人と【メキシコ先行】で結婚する手続き

メキシコ先行で、メキシコ人との結婚手続き

Step1:日本人が「戸籍謄本」と「婚姻要件具備証明書」を取得する

 

日本人が、日本で「戸籍謄本」と「婚姻要件具備証明書」を取得します。

メキシコは婚姻要件具備証明書の発行国ではありませんが、日本は発行国なので混乱をしないようにしましょう。

日本で取得すべき書類は、メキシコの役所により異なりますので、事前に確認しておきます。婚姻要件具備証明書にはそれなりの意味があるのですが、戸籍謄本だけでOKの役所もあります。

婚姻要件具備証明書とは、日本人が日本法に照らして結婚することができる状況にあることを日本政府が証明する書面です。

 

戸籍謄本は日本の本籍地の市区町村役場で発行されます。

婚姻要件具備証明書は、法務局という国の役所で発行されます。

 

Step2:日本の外務省でアポスティーユを取得し、メキシコへ持参または郵送する

 

日本で取得した戸籍謄本と婚姻要件具備証明書が本物であるかメキシコ政府は判断できないので、日本外務省でアポスティーユを取得します。その上で、メキシコへ持参または郵送します。

 

郵送する場合、メキシコでは公的郵送サービスの信頼が低いので、日本の郵便局のEMSではなく、FedexやDHLなどの民間サービスも検討してみましょう。日本からEMSで郵送すると、メキシコでは公的サービスに業務が引き継がれます。

 

Step3:メキシコ認定翻訳士(Perito traductor)に、日本の書類のスペイン語訳をしてもらう

 

日本の市区町村役場で取得し、日本外務省でアポスティーユをつけてもらった書類を、アポスティーユとともにスペイン語に翻訳してもらいます。

 

Step4:指定病院で血液検査をうける

 

結婚するためには役所が指定する病院で結婚前に検査をうけ、「婚前医師証明書」を入手する必要があります。

 

Step5:役所に書類を提出する

 

結婚当事者が、メキシコ人の居住地の役所(registro civil)へ出向き、申請書類を提出します。

 

【必要書類】

・結婚申請書 

(日本人)

・戸籍謄本 ※アポスティーユ付き

・戸籍謄本のスペイン語訳

・有効なパスポート

・婚前医師診断書

・その他指示されたもの

(メキシコ人)

・出生証明書(Acta de Nacimiento)

・身分証明書

・婚前医師診断書

・その他指示されたもの

※前婚があるときは、離婚証明書または前婚配偶者の死亡証明書

 

 

 Step5:結婚式をあげ、結婚を成立させる

  

結婚式は、担当者の前に、結婚当事者2名と新郎側証人2人、新婦側証人2人が出頭する形式で行なわれます。

結婚当事者・証人ともに、当日、身分証明書の持参が必要となります。

 

役所での結婚式は平日の開庁時間に行なわれるため、これ以外の時間(平日の夜間や土曜日など)に結婚することを希望するときは、自宅に出張してもらい自宅で結婚することもできます。

 

メキシコ人 結婚手続き
アルファサポートのお客様が取得された結婚証明書

Step6:日本に結婚を報告する

 

今後、日本で生活をする場合には、日本に帰国してから、メキシコで結婚が成立したことを報告するために市区町村役場に結婚届を提出します。

 

【必要書類】

 

・婚姻届

・メキシコ政府発行の婚姻証明書(アポスティーユ付き)

・婚姻登録証明書の日本語訳 

・日本人の戸籍謄本 ※本籍地以外で結婚する場合

・日本人の本人確認書類

・メキシコ人の出生証明書(アポスティーユ付き)

・出生証明書の日本語訳

・メキシコ人のパスポート

・その他指示されたもの

 

〇よく一緒に読まれている記事

 

国際結婚の場合の婚姻届の書き方はこちらで解説しています。

 

 ・国際結婚 婚姻届

 

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結婚証明書の日本語訳フォーマット_在メキシコ日本大使館提供
予告なく変更されますので、かならず最新版を在メキシコ日本大使館より入手してそちらをご使用ください。
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出生証明書の日本語訳フォーマット_在メキシコ日本大使館提供
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メキシコ出生証明書_翻訳フォーマット.pdf
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パスポートの日本語訳フォーマット_在メキシコ日本大使館提供
予告なく変更されますので、かならず最新版を在メキシコ日本大使館より入手してそちらをご使用ください。
メキシコ人パスポート_翻訳フォーマット.pdf
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Step7:日本の配偶者ビザを申請する

 

両国での結婚手続きが完了したら、日本の配偶者ビザ申請手続きに移行します。

メキシコ人とご結婚された日本人のかたが自分でお相手の配偶者ビザを申請され、不許可になってみんビザ™にもちこまれることが多いケースが、年齢差が大きい、交際期間が短い、収入面(継続性・安定性・額)に問題があるケースです。問題となりそうな人はご結婚前にきちんと解決しましょう(まだご結婚前であれば、交際期間などが調整できるはずです。)。

 

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配偶者ビザと年齢差

配偶者ビザと収入

配偶者ビザの条件 

配偶者ビザ

 

 

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■この記事を書いた人

行政書士 佐久間毅(さくま・たけし)

東京都出身。慶應義塾志木高等学校慶應義塾大学法学部卒。高校在学中に米国コロラド州のイートンでホームステイ。大学在学中は、他大学である上智大学の国際法の権威、故・山本草二教授の授業に通い詰める。大学卒業後は民間の金融機関で8年間を過ごし、現在は東京・六本木でビザ専門のアルファサポート・行政書士事務所を開業。専門は入管法、国籍法。


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