シンガポール人との結婚手続き【徹底解説】

更新:2020年9月3日

行政書士 佐久間毅

シンガポール人との結婚手続きについて解説する行政書士

■ひとこと解説

>> 日本先行でシンガポール人と結婚するときは、宗教により大きな違いはありません。

>> シンガポール先行でシンガポール人と結婚するときは、イスラム教それ以外とで手続きが明確に異なります。

■くわしく解説

 

シンガポール人と日本人とのご結婚手続きは、日本を先行させたほうがかなり簡単と言えるでしょう。

なぜなら、シンガポールでの結婚手続きは宗教が絡んでくるからです。

 

お相手がマレー系のシンガポール人であれば、ほとんどの方がイスラム教徒です。

一方、中国系またはインド系の場合は、お相手はイスラム教徒である可能性は大きくはありません。

多くのシンガポール人はイスラム教徒ではないので、非イスラム教徒である場合は、シンガポール先行でもそれほどやっかいではありません。

 

したがって、今後、どちらの国で結婚生活を送るのかや、今現在カップルがどの国にいるのかなどによって、

どちらの国の手続きを先行させるのかを決めましょう。

 

この記事ではまず、日本先行でシンガポール人と日本人とがご結婚される手続きを、そのあとに、シンガポールを先行させる結婚手続きについて解説していきます!

 

なおシンガポール人とご結婚された日本人のかたが自分でお相手の配偶者ビザを申請され、不許可になってみんビザ™にもちこまれることが多いケースが、

交際期間が短い、収入面(継続性・安定性・額)に問題があるケースです。

 

問題となりそうな人はご結婚前にきちんと解決しましょう。

 

配偶者ビザの条件の中には、国際結婚の完了後にはどうにもできない問題がいくつかあります(例えば交際期間など。)。

まだご結婚前であれば、交際期間などについて再考できるはずですので、関連記事「配偶者ビザの条件」などをよくご確認ください。

 

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配偶者ビザ

 

■1 日本で先に、シンガポール人と結婚する方法

日本先行で、ドイツ人との結婚手続き

※日本の市区町村役場で求められる書類は、役所や担当者により異なりますので、かならず事前に確認します。

 

Step1:シンガポール人との結婚を日本で成立させる

 

1.1 シンガポール人が在日シンガポール大使館において「宣誓供述書」を取得する

 

受付時間に、結婚当事者2名が、シンガポール大使館に出向きます。

 

【必要書類】 

 

・宣誓供述書申請書 ※婚姻歴の有無によって、使用するフォーマットが異なります。

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宣誓供述書申請書(婚姻歴なし)
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宣誓供述書申請書(婚姻歴あり)
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宣誓供述書_離婚歴あり.pdf
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・シンガポール結婚登録所 (ROM) またはシンガポールイスラム教結婚登録所 (ROMM)が発行した

「結婚歴検索結果」に関する公式文書の原本とコピー

 

※結婚歴検索結果はROMのレターヘッド付きの用紙で、3か月以内に発行されたもの。

 

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結婚歴検索結果のサンプル
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・離婚歴のある方は、「判決確定(離婚)」(Certificate of Making Interim Judgment Final (Divorce))もしくは「仮判決(離婚)」(Certificate of Making Decree Nisi Absolute (Divorce))

 

・パスポートの原本とコピー(結婚当事者両名のもの)

 

1.2 宣誓供述書を日本語訳する

 

日本の市区町村役場へ提出する日本語訳は、結婚当事者がご自身でしても構いません。

ただし当然のことながら、正確に翻訳しなればなりません。

 

1.3 日本の市区町村役場へ婚姻届を提出して、結婚を成立させる

 

婚姻届が受理された時点で日本側の結婚手続きは完了です。

 

【必要書類】

 

〇日本人の必要書類

 

・婚姻届

 

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  国際結婚 婚姻届 ※日本先行で国際結婚をする際の、婚姻届の書き方について解説しています。

 

・戸籍謄本 ※本籍地以外の市区町村役場に婚姻届を提出する場合

・身分証

 

〇シンガポール人の必要書類

 

・シンガポール人の宣誓供述書+日本語訳

・シンガポール人のパスポート ※国籍証明書として

・その他 

 

Step2:日本で成立した結婚をシンガポールへ報告する

 

日本で成立した結婚はシンガポールでも有効ですが、シンガポールでも登録しなければ、その事実を他人(日本の入管など)に証明することが難しいです。シンガポール側への報告は、在日シンガポール大使館経由では行なうことができないので、ご自身で手続きを行ないます。

 

Step3:日本の配偶者ビザを申請する

 

両国での結婚手続きが完了したら、日本の配偶者ビザ申請手続きに移行します。

ドイツ人とご結婚された日本人のかたが自分でお相手の配偶者ビザを申請され、不許可になってみんビザ™にもちこまれることが多いケースが、年齢差が大きい、交際期間が短い、収入面(継続性・安定性・額)に問題があるケースです。問題となりそうな人はご結婚前にきちんと解決しましょう(まだご結婚前であれば、交際期間などが調整できるはずです。)。

 

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■2 シンガポールで先に、シンガポール人と結婚する方法

ドイツ先行で、台湾人との結婚手続き

 

シンガポール人で先に結婚をする場合には、お相手の宗教がイスラム教徒であるか否かによって、適用される法律が異なります。

 

シンガポールではイスラム教徒のほうが少数派なので、まずはノン・イスラムの場合の結婚手続きについてご説明します。

なお、お相手がイスラム教徒で日本人がイスラム教徒ではない場合は、ROMM(後述)ではなくROM(後述)で結婚することができます。

 

■2.1 シンガポール人がイスラム教徒でないケース

シンガポール結婚手続き

 

シンガポール人がノン・イスラムであるか、又は、シンガポール人がイスラム教徒であっても、日本人がイスラム教徒でない場合には、シンガポール結婚登録所Registry of Marriage:ROM)で結婚します。

 

なお日本人が労働ビザでシンガポールに滞在している場合、労働局(MOM)からの承認が必要となる場合があります。

 

 

Step1:結婚登録所(ROM)に「結婚通知書(notice of marriage)」を提出します

 

結婚当事者がシンガポール結婚登録所(ROM)の登録官に対し、結婚通知書を提出します。この提出は、ROMのウェブサイト上で行なうことができます。

結婚通知から21日が経過した後、かつ、通知から3カ月以内に結婚式を挙げる必要があります。3カ月以内に結婚が完了しないと通知は無効となりますので、その後に結婚をしたい場合は、もう一度あらためて提出することとなります。

 

なお、結婚式はROMで行なうこともできますし、ROMの外で行なうこともできます。

ROMの外で行なう場合には、挙行者(Solemnizer)を手配し、「挙行者同意書」を用意します。

 

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挙行者同意書_シンガポール
予告なく変更されますので、ご参考として提供しています。ご自身で最新版を入手してください。
挙行者同意書.pdf
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Step2:結婚登録所で「結婚許可書(marriage licence)」を取得する

 

事前に予約をした日時に結婚登録所に到着したら、Qナンバーをキオスクで取得して、その番号が呼ばれるまで待合スペースで待ちましょう。提出書類の内容確認と法定の宣言を行ない、結婚登録官が「結婚許可書」を発行してくれます。

 

東京のアルファサポート行政書士事務所の過去のお客様からの情報では、30分もあれば完了するとのことです。

 

Step3:結婚式を挙げ、「結婚証明書(certificate of marriage)」を取得する

 

結婚式自体は、ROMで行なう場合は5分程度、ROMの外で行なう場合でも20分程度で終わります。

 

3.1 文書の確認と、当事者の意思の確認

 

結婚式においては、すべての書類を確認した上で、新郎新婦が自らの自由な意思により結婚を希望している旨を確認します。キリスト教徒などの希望者は、指輪の交換をすることもできます。

 

3.2 結婚証明書への署名

 

新郎新婦、2人の立会人、結婚挙行者が、結婚証明書に署名します。

結婚式を挙げると、登録官が結婚を登録し、結婚証明書を取得することができます。

 

Step4:日本の市区町村役場へ結婚が成立したことを報告する

 

【必要書類】

 

 ・婚姻届

 

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  国際結婚 婚姻届 ※台湾先行で国際結婚をする際の、婚姻届の書き方について解説しています。

  

・シンガポールの結婚証明書+日本語訳

・シンガポール人のパスポート原本

・日本人の本人確認書類

 

・日本人の戸籍謄本 ※本籍地以外に届け出る場合

 

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シンガポールの結婚証明書の日本語訳フォーマット
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Step5: 日本の配偶者ビザを申請する

 

両国での結婚手続きが完了したら、日本の配偶者ビザ申請手続きに移行します。

シンガポール人とご結婚された日本人のかたが自分でお相手の配偶者ビザを申請され、不許可になってみんビザ™にもちこまれることが多いケースが、年齢差が大きい、交際期間が短い、収入面(継続性・安定性・額)に問題があるケースです。問題となりそうな人はご結婚前にきちんと解決しましょう(まだご結婚前であれば、交際期間などが調整できるはずです。)。

 

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配偶者ビザの条件 

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■2.2 シンガポール人がイスラム教徒であるケース

シンガポール結婚手続き

 

シンガポール人と日本人の双方がイスラム教徒の場合は、イスラム婚姻登録局(Registry of Muslim Marriages:ROMM)で結婚します。

登録される役所は別ですが、そこで行なわれる手続きの流れはROMに似ています。

 

Step1:イスラム結婚登録局(ROMM)に結婚の申請をします

 

この申請は、ROMMのウェブサイト上で行なうことができます。結婚登録から7日経過後、150日以内に結婚式を執り行います。

 

Step2:対面のセッションを受ける

 

ROMMへの結婚申請後に、対面セッションを受けます。このセッションでは、健全で安定的な結婚生活についてのガイダンスとアドバイスが提供されます。

 

Step3:結婚式を挙げ、「結婚証明書(certificate of marriage)」を取得する

 

 

シンガポール結婚手続き

結婚式には21歳以上の証人2名が立ち会います。

結婚式を挙げると、結婚証明書を取得することができます。

  

Step4:日本の市区町村役場へ結婚が成立したことを報告する

 

【必要書類】

 

 ・婚姻届

 

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  国際結婚 婚姻届 ※台湾先行で国際結婚をする際の、婚姻届の書き方について解説しています。

  

・シンガポールの結婚証明書+日本語訳

・シンガポール人のパスポート原本

・日本人の本人確認書類

・日本人の戸籍謄本 ※本籍地以外に届け出る場合

 

 

Step5: 日本の配偶者ビザを申請する

 

両国での結婚手続きが完了したら、日本の配偶者ビザ申請手続きに移行します。

シンガポール人とご結婚された日本人のかたが自分でお相手の配偶者ビザを申請され、不許可になってみんビザ™にもちこまれることが多いケースが、年齢差が大きい、交際期間が短い、収入面(継続性・安定性・額)に問題があるケースです。問題となりそうな人はご結婚前にきちんと解決しましょう(まだご結婚前であれば、交際期間などが調整できるはずです。)。

 

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配偶者ビザと収入

配偶者ビザの条件 

配偶者ビザ

 

■この記事を書いた人

行政書士 佐久間毅(さくま・たけし)

東京都出身。慶應義塾志木高等学校慶應義塾大学法学部卒。高校在学中に米国コロラド州のイートンでホームステイ。大学在学中は、他大学である上智大学の国際法の権威、故・山本草二教授の授業に通い詰める。大学卒業後は民間の金融機関で8年間を過ごし、現在は東京・六本木でビザ専門のアルファサポート・行政書士事務所を開業。専門は入管法、国籍法。


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